顎骨再建とインプラントによる治療指針
-広範囲顎骨支持型装置治療マニュアル-

公益社団法人 日本顎顔面インプラント学会 編

価格
11,000円(本体価格10,000円+税10%)
体裁
A4変形・268頁
発刊
2022年8月30日
編集/発行
ゼニス出版
顎骨再建とインプラントによる治療指針

内容

第1章
顎骨再建とインプラントによる機能的再建 顎骨再建方法とインプラント治療
第2章
各論:広範囲顎骨支持型補綴
  1. 広範囲顎骨支持型補綴装置の選択
  2. オーバーデンチャーのアタッチメントの選択と注意点
  3. 補綴的機能評価 咀嚼機能検査
第3章
各論:唇顎口蓋裂・先天奇形 / 先天多数歯欠損への広範囲顎骨支持型装置および補綴治療の適応
  1. 口唇裂・口蓋裂の包括治療
  2. 口唇裂・口蓋裂に伴う広範囲顎骨欠損患者への骨造成
  3. 顎裂部への広範囲顎骨支持型装置および補綴の応用による形態・機能回復とその長期予後
  4. 先天性多数歯欠損への広範囲顎骨支持型装置および補綴の適応
  5. 口唇裂・口蓋裂患者の顎裂部への広範囲顎骨支持型装置および補綴治療の注意点
第4章
各論:骨移植による顎骨再建症例への広範囲顎骨支持型装置および補綴治療の適応
  1. 上顎欠損と下顎欠損の分類
  2. 血管柄付き骨移植による顎骨再建と広範囲顎骨支持型装置および補綴治療ラント治療)
  3. 血管柄付き骨移植以外の硬性再建と広範囲顎骨支持型装置および補綴治療(インプラント治療)
  4. 骨吸収抑制薬を投与されている患者への広範囲顎骨支持型装置および補綴治療(インプラント治療)
  5. 機能的上顎再建
  6. その他の疾患への適応:外傷、骨髄炎などへの広範囲顎骨支持型装置および補綴治療(インプラント治療)の適応について
第5章
広範囲顎骨支持型装置および補綴治療後に関連して発生する併発症とその管理
  1. インプラント体周囲組織とインプラント上部構造のリコール・メインテナンス(機械的および生物学的不具合とその対応)
  2. 外科的・補綴的治療後の不具合とその対応

執筆者一覧 (五十音順)

飯野 光喜
山形大学医学部歯科口腔・形成外科学講座
石田 勝大
東京慈恵会医科大学 形成外科学講座
上松 節子
大阪母子医療センター 口腔外科
大岩 伊知郎
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院 歯科
奥井 達雄
島根大学 学術研究院医学・看護学系 医学部 歯科口腔外科学講座
大山 厳雄
静岡市立静岡病院 口腔外科
大山 哲生
日本大学歯学部歯科補綴学第 II講座
狩野 正明
島根大学 学術研究院医学・看護学系 医学部 歯科口腔外科学講座
管野 貴浩
島根大学 学術研究院医学・看護学系 医学部 歯科口腔外科学講座
木津 康博
東京歯科大学口腔腫瘍外科学講座・口腔インプラント学講座
小倉 晋
日本歯科大学附属病院口腔インプラント診療科
小山 重人
東北大学病院・歯科部門 顎顔面口腔再建治療部 歯科インプラントセンター
佐藤 春樹
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院 歯科口腔外科
嶋田 淳
明海大学歯学部付属明海大学病院
助川 信太郎
香川県立中央病院 歯科口腔外科
砂田 勝久
日本歯科大学 生命歯学部歯科麻酔学講座
髙野 裕史
秋田大学医学部附属病院歯科口腔外科
高橋 哲
一般財団法人脳神経疾患研究所附属南東北福島病院口腔外科・東北大学名誉教授
高森 等
日本歯科大学名誉教授
立川 敬子
東京医科歯科大学口腔再生再建学分野 口腔インプラント科
辰巳 博人
島根大学 学術研究院医学・看護学系 医学部 歯科口腔外科学講座
長谷川 和樹
静岡市立静岡病院 口腔外科
福田 仁一
九州歯科大学名誉教授
福田 雅幸
秋田大学医学部附属病院歯科口腔外科
堀江 伸行
慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室
又賀 泉
日本歯科大学名誉教授
松尾 朗
東京医科大学茨城医療センター 歯科口腔外科
矢郷 香
国際医療福祉大学 三田病院歯科口腔外科
柳井 智恵
日本歯科大学附属病院口腔インプラント診療科
山下 佳雄
佐賀大学医学部 歯科口腔外科学講座
山西 整
大阪母子医療センター 口腔外科
遊佐 和之
山形大学医学部歯科口腔・形成外科学講座

編集部より

歯科保険治療に導入されている「広範囲顎骨支持型装置埋入手術」および「広範囲顎骨支持型補綴」は、腫瘍、外傷、骨髄炎や唇顎口蓋裂等の先天性疾患などに起因する顎口腔欠損患者の障害を改善し、患者のQOLを回復するためのインプラント治療です。ただし、これらの治療を実施するためにはクリアすべき施設基準があり、一般開業医にとってはあまり身近な内容ではないのかも知れません。しかし、広範囲な顎口腔系機能再建には歯科や医科の各専門医の連携が必須であり、患者のQOLへの要求が高まっている今日においては、よりスキルの高い開業医が治療チームへ参加する機会も増えてくるのかも知れません。本書が広範囲顎骨欠損をきたす患者の現状と、それらの患者に対してどのような方法で顎骨再建が行われているのかを知っていただくきっかけになれば幸いです。