インプラントジャーナル IMPLANT JOURNAL
103号 最新号

価格
5,000円(本体4,545円+税10%)
体裁
A4変形
IMPLANT JOURNAL

特集

Minimalismを極める 第3回 インプラント治療におけるMinimalismの実践 Part 1
インプラント治療におけるMinimalismとは [ 倉田 友宏 ]
インプラント治療におけるMinimalism [ 藤岡 直也 ]
治療計画の立案と治療の流れ 主に前歯部と下顎臼歯部について [ 名護 太志 ]
治療計画の立案と治療の流れ 主に上顎臼歯部について [ 松岡 大輝 ]

内容

  • FINESIAシステム 上顎前歯部抜歯即時埋入の勘所 -ISQ値から見えてきたFINESIAの利点- [ 金成 雅彦 ]
  • インプラント審美補綴 審美領域のインプラント治療戦略 1 - EBMに基づく審美エリアのインプラント治療- [ 前田 貢 ]
  • 動的矯正力の有限要素解析 アライナー矯正をする前に知っておくべきForce mechanicsについて 有限要素法解析 その3 [ 林 俊輔 ]
  • 矯正&インプラント治療 オーストリアン・ナソロジーによるフルマウスオーラルリハビリテーション [ 鈴木 光雄 ]

編集部より

今号の特集「Minimalismを極める第3回」では、「インプラント治療におけるMinimalismの実践Part 1」と題して、最小限の治療で最大限の効果を得るMinimalismの考え方に基づいたインプラント治療の臨床導入段階での実践方法を解説していただきました。
まず「インプラント治療におけるMinimalism」について、倉田友宏先生(長野県)ならびに藤岡直也先生(岡山県)に解説いただき、「治療計画の立案と治療の流れ」について、名護太志先生(沖縄県)ならびに松岡大輝先生(埼玉県)に解説していただきました。
次号のPart 2では「インプラントシステムの選択」と「骨質・骨量から見たインプラントの選択基準」を、次々号のPart 3では「ポジショニングの重要性」と「抜歯即時埋入・即時荷重の基本原則」を掲載する予定です。

これらの特集を通じてインプラント治療におけるMinimalismの考え方がインプラント臨床のスタンダードとして浸透していけば、より多くの患者が恩恵を得ることになるものと期待しています。

金成雅彦先生(山口県)からは「上顎前歯部抜歯即時埋入の勘所」と題した報告の中で、即時修復とは異なった方法で審美領域におけるインプラント埋入直後からのインプラント周囲軟組織のコントロール方法が提示されています。抜歯即時埋入・即時荷重(即時修復)という治療プロトコルにはまだ抵抗があるという術者には、大いに参考になるのではないかと思います。 前田 貢先生(東京都)からは、審美領域のインプラント治療戦略(連載)における総論編として「EBMに基づく審美エリアのインプラント治療」と題して、審美領域のインプラント補綴における審美性確保のための条件を示したエビデンスや、治療後の審美性を評価するための条件を示した最新のエビデンスなどを提示していただき、その中でどのエビデンスを重要視するべきかをバイオロジーの観点も交えながら解説いただいています。次号からは臨床編に入っていきますので、その前段階として是非一読いただければと思います。 林 俊輔先生(北海道)からは、近年需要が増えてきているアライナー矯正における動的矯正力が歯列(歯冠部や歯根部)に対してどのように働いているのかを有限要素法を用いて解析し、注意すべき点や知っておくべき点について解説いただきました。このアライナー矯正における動的矯正力の有限要素解析は、本誌98, 99号に続く3回目であり、興味のある先生はバックナンバーも一読いただければと思います。

鈴木光雄先生(東京都)からは、オーストリアン・ナソロジー(シークエンシャルガイダンス)を与えたフルマウスオーラルリハビリテーションの長期症例を提示していただき、適正な顎運動に基づいた下顎位や咬合を付与することが長期的観点からも天然歯を守ることに寄与し、問題発生時も最小限の治療介入ですむことを実際の症例を通じて解説いただきました。 インプラント治療が低侵襲で短期間治療の方向に向かっていることは間違いありません。インプラント治療がより多くの患者に歓迎される治療として支持されるように、これからも有益な情報を発信できるように努めていきたいと思います。