インプラントジャーナル IMPLANT JOURNAL
87号

価格
4,730円(本体4,300円+税10%)
体裁
国際A4判
IMPLANT JOURNAL

特集

インプランタイティスの原因と対処方法 [ 鈴木 光雄+浜田 信城 ]
インプランタイティスは3つの問題点に集約される。1つ目は上部構造、特にスクリューの緩みと咬合の問題点、2つ目はインプラント周囲の組織の問題点、そして3つ目は細菌学的な見地からPg菌の存在である。本特集ではこれらの問題点について検討してみたい。

内容

  • New technique
    ニューヨーク大学発 新しい水平的骨造成法の紹介 Custom Alveolar Ridge Splitting Part 2:上顎への応用 [ 覚本 貴仁・澤田 光弘・Sang-Choon Cho ]
  • イラストで見る細菌性肺炎とウイルス性肺炎 [ 井上 孝 ]
  • インプラント埋入と同時のGBR症例におけるd-PTFE膜の有効な臨床的使用方法
    [ 武本 雅彦 ]
  • 即時荷重・即時プロビジョナリゼーションのすすめ(14)
    カスタマイズドドリリングとワイドおよびショートインプラントを使用したシンプルかつ短期間のインプラント治療 [ 有賀 正治 ]
  • 前歯部における狭窄骨への対応の変遷 [ 水口 稔之+根岸 清英 ]
  • サイナスリフト症例のインプラント撤去、破折、脱落症例を検証する [ 小林 文夫 ]

編集部より

87号の特集テーマはインプランタイティス(Implantitis:インプラント周囲炎)です。
インプラント周囲炎を誘発する要因は多岐にわたり、インプラント周囲組織の環境や咬合、近年ではセメント固定の上部構造における残留セメントも大きなリスクファクターとされています。ただし、それら数ある要因と必ず関わり合ってくるのが、病原性が高い歯周病菌であるPorphyromonas gingivalis(Pg菌)です。実際に初期のBrånemarkシステムは、Pg菌などの歯周病菌が存在しない無歯顎の環境への応用であったため、インプラント周囲に角化粘膜は必要ないとされていましたが、当時はインプラント周囲炎が大きな問題になることはありませんでした。天然歯との共存が一般的となった現代のインプラント治療においては、Pg菌をどのようにコントロールしていくかが鍵になるようです。一般の医療で疾患や疾病の病原菌が特定されていれば、その菌を退治するための薬剤を使用するのは当然のことです。本特集では、Pg菌に効果がある新たな薬剤の積極的な活用法を含め、インプラント周囲炎への原因解明とその対処法を解説しています。