インプラントジャーナル IMPLANT JOURNAL
96号

価格
4,730円(本体4,300円+税10%)
体裁
A4変形
IMPLANT JOURNAL

特集

超高齢社会におけるインプラント治療の課題 誌上ディスカッション [ 林 揚春×有賀 正治×中山 隆司×川添 祐亮 ]
本特集では、超高齢社会を迎えた我が国における高齢者に対するインプラント臨床を再考し、元気な高齢者を増やすという視点からディスカッションしていただくとともに、それらを裏付けるかたちで症例を供覧しながら詳細を解説する。
症例供覧
  • 01 高齢者が抱くインプラント治療のイメージを変えた症例
    中山 隆司
  • 02 抜歯即時埋入即時荷重によって術後8週で最終上部構造を装着した症例
    有賀 正治
  • 03 年齢を考慮した上顎前歯部へのインプラント審美補綴
    林 揚春
  • 04 二態咬合(デュアルバイト)をインプラント治療により改善した症例
    林 揚春
  • 05 入れ歯が使えない高齢者に対する年齢を考慮した全顎インプラント治療
    有賀 正治
  • 06 インプラント治療が糖尿病改善の一助となったと思われる症例
    川添 祐亮
  • 07 上下顎フルマウスの治療において20週で最終上部構造を装着した症例
    川添 祐亮
  • 08 天然歯を残したため治療再介入を繰り返した症例
    川添 祐亮
  • 09 高齢者に対してショートアーチを応用した症例
    川添 祐亮
  • 10 重度の歯周病に罹患した高齢患者への低侵襲で短期間のインプラント治療
    有賀 正治

内容

  • 連載最終回 第8回 インプラントによる咬合再構成-インプラント治療の未来と課題- [ 吉野 晃 + 船木 弘 + 佐竹 一貴 + 白土 勇貴 ]
  • 低侵襲テクニック MS式ジグリングオステオトーム [ 鈴木 光雄 ]
  • 製品紹介 Shadowless ヘッドランプ BiLumix

編集部より

96号の特集は、高齢者へのインプラント治療をテーマにしました。

高齢者というとどうしても有病者であるとか、全身管理がどうの、要介護や寝たきりになった場合はというネガティブな話になりがちですが、現実には元気に生活している高齢の方がたくさんいます。ただ、歯の寿命が高齢化に追いついていないのか、不健康になっていく原因の一つが口腔機能の低下であることは間違いありません。

このように寿命を迎えた歯の代替を担ってくれるのがインプラントであり、高い機能性と審美性とともにブリッジや義歯にはない組織保護性も併せ持っています。

このように考えると、むしろ高齢者だからこそインプラント治療が推奨されるように思います。そして、そこに求められるのは、治療中の患者のQOLを低下させることのない、シンプルで外科的侵襲の少ない(痛くない)短期間の治療です。

本特集では、高齢の患者に対するインプラント治療の実践に焦点をあてて、豊富な臨床例を示しながら実際の治療計画や治療方法などを考え方も含め詳細を解説していますので、患者の高齢化が進む今後のインプラント臨床に活かしていただければ幸いです。

また、本号でシリーズ連載中の「咬合を紐解く」が今回の「第8回 インプラントによる咬合再構成 -インプラント治療の未来と課題-」をもって連載最終回となります。2年間にわたり咬合という難解なテーマに取り組んできた連載ですが、今後は第1回~第8回の内容をリメイクして一冊の成書にする予定ですのでご期待ください。