インプラントジャーナル IMPLANT JOURNAL
102号

価格
5,000円(本体4,545円+税10%)
体裁
A4変形
IMPLANT JOURNAL

特集

Minimalismを極める 第2回 超高齢社会におけるインプラント治療はどうあるべきか [ 鈴木 玲爾 ]
超高齢社会においては、とくに健康な高齢者を支援するためにも、高齢者が受け入れやすいインプラント治療を提供する必要があり、従来のインプラント治療のままで良いのかということも考える時期に来ています。本特集では、最小限の処置によって最良の結果を得るMinimalismの考え方に則ったインプラント治療が超高齢社会に寄与する臨床的有用性について考察します。

内容

  • ダイナミックナビゲーションシステム 「X-Guide」の臨床上のポイント [ 村川 達也+甲斐 大嘉 ]
  • ソフトティッシュマネージメント インプラント周囲角化粘膜の必要性 [ 前田 千裕 ]
  • アドバンスと言う勿れ 上顎前歯部への低侵襲で短期間のインプラント治療
    [ 倉田 邦明 ]
  • 矯正&インプラント治療 フルマウスオーラルリハビリテーションの長期症例に発生する問題への対処 [ 鈴木 光雄 ]

編集部より

今号の特集「Minimalismを極める 第2回」では、明海大学歯学部機能保存回復学講座 オーラル・リハビリテーション学分野 教授の鈴木 玲爾先生より「超高齢社会におけるインプラント治療はどうあるべきか」というテーマで執筆をいただきました。内容は、ミニマリズムの考え方に則った低侵襲・短期間のインプラント治療が、高齢社会あるいは超高齢社会にどれだけ適応していくのか、そしてそれらがもたらす恩恵などについて解説いただいています。

大学といえば国の最高教育機関と位置づけられていますが、インプラント臨床に関しては主に二回法を選択する数十年前のエビデンスに準じたインプラント治療が教育のスタンダードになっていて、それが少なからずインプラント臨床の発展を妨げているようにも感じていました。本来なら、大学が率先して新たなエビデンスを検証し、最新の機器・器材を駆使して、より低侵襲で短期間に終了するインプラントの新たな治療法のエビデンスを確立する立場にあるのではないかと思っていますが、なかなか難しい問題もあるようです。そのような中、今回の鈴木 玲爾先生による特集は日本のインプラント教育にも一石を投じるのではないかと期待しています。

新たなインプラント治療プロトコルをチャレンジングと一蹴するのではなく、患者のことを考えた上でチャレンジングなのか進化なのかを判断することが大切な時期に来ていると痛感しています。