インプラントジャーナル IMPLANT JOURNAL
97号

価格
5,000円(本体4,545円+税10%)
体裁
A4変形
IMPLANT JOURNAL

特集

トラブル症例にならないための抜歯即時埋入・即時修復の適応基準 [ 林 揚春 ]
いままでの抜歯即時埋入の適応基準では、実際の臨床で抜歯即時埋入が可能か否かの判断が難しかった。そこで抜歯に至る歯の周囲の骨に加えて軟組織の損傷程度も含めた周囲組織の欠損形態を5つのタイプに分類し、それぞれに応じた抜歯即時埋入および即時修復の適応、臨床での対処方法について実際の症例を示しながら解説する。

内容

  • アドバンスと言う勿れ 第5世代のインプラント治療 術者・患者双方にストレスが少ないエクストラワイド ショートインプラントの臨床 [ 藤岡 直也 ]
  • エクストラワイド ショートインプラントを用いた上顎臼歯部のインプラント治療 [ 松岡 大輝 ]
  • New Method フラップレスGBR法を用いた重度唇側骨欠損症例の前歯部抜歯即時埋入・即時荷重 [ 嶋田 淳 ]
  • 低侵襲テクニック&咬合再構成 骨質の改善と狭窄骨拡大を目的としたジグリングソケットリフト法 [ 鈴木 光雄 ]
  • インプラントシステムの判別 インプラントコミュニティ「ImplaDetect」の活用法と実際の事例について [ 田島 聖士 ]

編集部より

97号の特集は、「トラブル症例にならないための抜歯即時埋入・即時修復の適応基準」として林揚春先生(東京都)に抜歯窩周囲骨の状態に加えて軟組織の損傷程度も含めた周囲組織の欠損形態に応じた抜歯即時埋入および即時修復の適応基準を示していただきました。

これまでの抜歯即時埋入の適応基準というのは、抜歯即時埋入をあまり経験していない先生が提示してきたように思います。そのため不確実なことが多すぎて、術後の経過がほぼわからないことは非適応としていました。今回の特集内容については本誌に委ねるとして、20年以上にわたって臨床で抜歯即時埋入を行ってきた林先生がその適応基準を示されたことで、臨床において信頼性の高い指針ができたのではないかと思います。

また、田島聖士先生にご執筆いただいた「インプラントコミュニティ「ImplaDetect」の活用法と実際の事例について」は、すでに他医院でインプラント治療を受けた患者さんが来院されたときに、埋入されたインプラントが不明で情報がまったくなく、実際にインプラント治療を行った歯科医院にも問合せが難しいという場合に、どのシステムかを判定するために立ち上げたFacebookの非公開グループ(参加無料)の紹介です。今後は上記のような「インプラント難民」と呼ばれる患者さんが増えることが予想されており、すでに口腔内に埋入されているインプラントの判別は臨床的に必要不可欠になると思われます。同コミュニティが今後のインプラント臨床の影の部分を解決するための一翼を担うことは間違いないと思っています。